先日、厄介な訪問者がいた。
このご時世なのに、ピンポンが鳴り、ドアを開けて応対して追い返すまで15分。
時は金なりと言うが、時間を返してほしい。追い返したお返しに、時間かそれに代わる何か(お金が妥当)を返しておくれ。そう思った。
不動産ライスです。
訪問者は、そう名乗った。
20代半ばくらいの男性。彼のしつこさは天下一品だった。
訪問があったのは夜20時過ぎ(そもそもこの時間に来るのが、どうかしてる)。
宅配便だろうか――晩ごはんを進める手を止めてまでドアを開けたのが間違いだった。
ライス(以下ラ)
「最近このあたりで不動産の調査をしているライスです」
俺「いま食事中なので。案内であれば、名刺やパンフレットを置いていってくれれば、受け取ります」
ラ「名刺は用意していなくて。いま皆さんの居住状況について、お聞きさせていただいてるんです」
名刺など、こちらに渡すものを何も用意していないことに不信感を抱く。
ここから、早く追い返すための回答を始める。ちなみに彼は開けたドアに身体を入れ込み、退いてくれないとドアが閉められない。
俺「今日はこれから夜勤なので、帰ってください」(嘘)
ラ「夜勤をされているんですか? 何のお仕事ですか?」
俺「あなたに教える気はありません」
ラ「ここに住んで、どれくらいになるんですか」
俺「今日からです」相手もわかる嘘
ラ「普段、どのくらいの時間帯にお家にいますか」
俺「何の信頼もないあなたに、そんなことを教えたくはありません。頼むから帰ってください」
ラ「あの、もっとお話がしたくて。(彼はお話がしたい、ということを何度も言っていた)お住まいのこととか」
~~中略~~
最後は「あなたとお話したい気が、こちらには全くありません。帰ってください」と言って無理やりドアを閉めた。
本当にしつこい訪問者だった。
何より、不動産ライスとは名乗っていたが、目的がよく分からないことが恐ろしい。
時間泥棒の彼はお返しに、俺に恐怖をプレゼントしてくれていたのか。
嬉しく・・・ない。
彼の訪問としつこさの理由は何だったのだろう。
・理不尽な上司による命令(名刺を持たずにできるだけ長く客と話す)
・詐欺関連、振り込め詐欺のかけ子の研修
・空き巣の下調べ(後で玄関にチョークとかでマーキングされていないか確認してしまった)
いずれにしろ、もし次に来たら警察を呼ぶべきだろう。
「ポリ呼んだど!」そう言って追い返そう。
お返しは何ももらえないだろうが。