旅行・歌のライブ・山賊抱っこ。
いまのご時世、遠くなってしまったものたちです。
『俺の家の話』第六話は、その遠くなったものたちを盛りこみ、見る人に笑いと感動を与えてくれる素晴らしい内容でした。
いよいよ家族旅行に出発した観山一家。
今回の俺の家の話は、旅情編です。
寿一（長瀬智也）にとっては、かつてのハワイ旅行があっての今回のハワイアンズ旅行ですが、寿一の子どもである秀生（羽村仁成）にとっては、寿一のかつてのハワイ旅行にあたるのが今回の旅行だと（勝手に）思います。
それなのに「秀生、楽しいか？」と確認を連発する寿一。
「その確認が嫌なんだよ」と妹（江口のりこ）から、たしなめられてしまいます。
道中で寿三郎（西田敏行）の過去の清算をしつつも、ハワイアンズに到着した一行。
（この一文で済ませると、田中みな実さんや池津祥子さんに申し訳ありませんね。。。）
寿三郎の「蒼井優ちゃんいますか～？」には笑ってしまいました。
南海キャンディーズの静ちゃんがカメオ出演してくれてたら、もっと面白かったですね。
旅行というのは気分が昂っているので楽しいのはもちろんですが、一方で怒りが生まれやすかったり、同行相手とぶつかったりしてしまうものです。
また、旅行≒非日常だからこそ話せることもあります。
秀生のおじいちゃんへの想い。
大州（道枝駿佑）と母親の能を続けるかの話。
寿限無（桐谷健太）が考える、観山流宗家の継承順位※。
※寿三郎の実子である踊介（永山絢斗）はO.S.D（ロバート秋山）より下らしいです
そして、いよいよ阿部サダヲによる歌のライブ。
第六話はもう、たかっし（阿部サダヲ）が最高すぎます。
（”サダヲ”とか”たかっし”って、普段なかなか文字入力する機会がないですよね）
たかっしは、温泉アイドルグループ潤 沢（じゅん たく）のメインボーカルです。
豪雪のトラブルによって、たかっし以外の潤 沢メンバーがハワイアンズでのライブに来られなくなったため、寿一・寿限無・踊介の3人は、たかっしと一緒にライブに出ることになります。
急造メンバーでの潤 沢のライブは最高に面白いです。
ドラマを見逃した方も、ここだけは見てもらいたい！
めちゃめちゃ笑えますので。
▶制作陣のみなさま、ドラマ最終話の翌週にたかっしのスピンオフ回、もしくは漫画『アカギ』のように『たかっし』の制作をお願いいたします。
潤 沢のあとは、寿三郎による歌が披露されることに。
旅行に際して過去に関わった女性たちをめぐった寿三郎。
どれだけの女性とラブしてきたんだよ！
カラマーゾフ的、ドン・ファンといった言葉が浮かびます。
（私はなぜか『ブロークン・フラワーズ』という映画が見返したくなりました）
寿一たち兄弟(妹)はステージでのパフォーマンスを通して、また寿三郎の歌によって観山家のみんなが最高の笑顔になれた家族旅行でした。
めでたしめでたし。
って、ちょっと待ってください！
・みんなが見るステージを私物化するな
・温泉アイドルのファンをナメすぎ
いまのご時世、そうした声も聞こえてきそうなものです。
そのような意見を想定しつつも、マイウェイを突き進んでくださったドラマ制作陣の皆さまに拍手をおくりたいと思いました。