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【映画】ジム・ジャームッシュ監督作品の感想

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ユニクロでジム・ジャームッシュのUTが発売されたときは(2011年2月ごろ)、『ダウン・バイ・ロー』のTシャツを好んで着ていました。

以下、過去の記述より。
カッコ内は私が見た日付です。
※ネタバレを含みますので、未見の方はお気をつけください

パーマネント・バケーション

(2010/1/17)
ジム・ジャームッシュ監督のデビュー作。ストーリー重視というより、この監督の作品らしく描写の連続といった感じ。

自分のいる場所に対して”どこかそぐわない”思いを抱いている主人公が外の世界に触れるが、そこには貧者や戦争、さらには狂人、狂人、狂人……といったものしかない。

最後に主人公は旅に出ることにする。
≪俺の旅はパーマネント・バケーション(=終わらない休暇)だ≫のセリフとともに。

ラストシーンは主人公視点からのニューヨークの街並。旅の向かう先ではなく、後ろを見ているのが印象的だ。

ジョン・ルーリーの音楽も良かった。

ダウン・バイ・ロー

(2010/1/24)
モノクロ映画。
主人公ザックをトム・ウェイツ、ジョン・ルーリーがジャックを演じる。

ハメられて刑務所に入った二人(ザックとジャック)とくだらない理由で”たまたま”殺人を犯したイタリア人(ロベルト)が同じ房となり、仲間となり、後に脱走し最後には各々の人生を歩みだす――お話。

ザック役のトム・ウェイツが提供したらしい楽曲も良い。

陽気なイタリア人ロベルトの役はどこか憎めない、と言うか思わず好感を抱いてしまうキャラクターだった。

ミステリー・トレイン

(2010/1/31)
モノクロではなくカラー作品。
3つの話が展開される群像劇。

特に面白い話ではないのに、何故だか淡々と見てしまう映画。

第三編の「ロスト・イン・スペース」が一番良かった。メンフィスの夜に流れる曲は、エルヴィス・”キング”・プレスリーのブルー・ムーン。

ナイト・オン・ザ・プラネット

(2010/2/7)
EARTH、あるいはプラネットから見て同時刻――各地点での時刻は異なるが――に起きた5つのタクシーでの出来事。

「ローマ」のタクシー運転手(『ダウン・バイ・ロー』にも出演していたロベルト・ベニーニ)の下品な話が面白すぎる。
後部席に座る瀕死の司教との”そぐわなさ”が上手く描かれていて良かった。

デッドマン

(2011/2/11)
主演はジョニー・デップ。

ジョニー・デップ扮するウィリアム・ブレイクが電車に乗って見知らぬ町へ行きその町は何だか彼に合わない町(世界)で女と会って寝て女の恋人が来て女を殺してその後ウィリアム・ブレイクが女の恋人を殺して追われる身となってインディアンのノーバディ<誰もいない>と出会い逃亡の旅にでる話。

タバコを吸わないウィリアム・ブレイクは終始「タバコはないか?」と聞かれるが、「(吸わないから)ない」と言う。
ラストシーンではそれまで他者から求められていたタバコを手にするが、彼はタバコを吸わないので意味がなく、2つの鉛を身体に埋めたまま別の(あるいは新たな/死後の)世界へと漂っていく。

ウィリアム・ブレイクが銃弾をくらったときに彼を助けたノーバディという存在は、新たな世界――それが<誰もいない>世界と解釈してよいのかは分からないが――への水先案内人であろう。

ニール・ヤングの音楽と、イギー・ポップが出演しているのが良かった。

ブロークン・フラワーズ

(2011/3/2)
Broken Flowers

若いころドン・ファンのように女にモテていた男(ビル・マーレイ)。年をとり老人となった男は、昔付き合った女の誰かから息子の存在を匿名の手紙で知らされる。彼はピンクの花束を手に、昔付き合った女たちを訪ねていく。

老人の空虚を滑稽に描いている。
老人は最後に自分の息子だろうと思われる青年に出会い言葉を交わすが、結局その青年も赤の他人(?)だった。

「ブロークン・フラワーズ」とはどういう意味だろう?
主人公が手にしたピンクのフラワーであり、年を経た女たちであり、青春に対する”枯れ”のようなもの、なのかな?

リミッツ・オブ・コントロール

(2014/1/9)
ジム・ジャームッシュ監督作品の中ではあまり好きではない作品、となった。

孤独な男(イザック・ド・バンコレ)が「仕事」をする
→エスプレッソを2つのカップで飲む(これは男の「私」と「公」を隔てる儀式のようなものか?)
→人に会う
→マッチ箱を受け渡しあう

……これが様々なシーン・人物と行なわれ、やがて男の目的に達していく。

単調なようでもあり、難解でもあり、わかりやすくもある。

(番外編)アイアン・カウボーイズ・ミーツ・ゴーストライダー

(2011/2/8)
ジム・ジャームッシュ出演作品。
監督はジル・シャルマン、製作の一人はアキ・カウリスマキ。

内容(意味)がメチャクチャでくだらない作品。パロディ満載、らしい。ジム・ジャームッシュ作品のパロディに少し気づけたくらいだった。

シルバーライダーのジム・ジャームッシュ、カッコいい!

人肉を食らう暴走族に追われ、キ〇ガイの兄に会い、指名手配の女と出会い、捕まってムショに入れられ、シルバーライダーに助けられ、最後はウラジオストクでファーマーになっているという全く意味不明の内容なのに、”不条理”を感じてしまった俺は阿呆。

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