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【映画】山下敦弘監督作品の感想

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以下、過去の記述より。
カッコ内は私が見た日付です。

天然コケッコー

(2013/5/15)
くらもちふさこの漫画が原作。
脚本は渡辺あや。

全校生徒6人の分校に東京から転校生の男の子がやってくる。主演は夏帆。

映画は、物語ってのは全部、つくりものだ。だが、主人公のそよちゃんのうまくいかない気持ちやニュアンス、他人を傷つけてしまったときの心情が非常に丁寧につくりあげられている。

最年少のさっちゃんをお見舞いに行った際、じっちゃんのスイカを顔にぬりながらの「仲良しゴハン」と言うシーン、高校合格のお祝いにそよちゃんが大沢広海(岡田将生)に何度もしっくりいかないキスをした後の「愛がねえよ、なんか」のシーンは特に印象的。

田舎町の風景は、とても美しい。
主題歌はくるり「言葉はさんかく、こころは四角」。名曲。

そよちゃんが広海にもらったコートは、彼のニオイがついている。
「わし、このニオイ好きじゃ」

苦役列車

(2013/7/17)
西村賢太の同名小説の映画化作品。

どうしようもないろくでなしの主人公・北町貫多を森山未來が演じる。

日雇い人足、酒、女好き――それはいい(むしろ好感を抱く)。金にだらしなく、女をヤる対象としか見ていない、本当にヤバい人間。

だが、そんな貫多は生きている。
それにストレートな貫多の台詞は、ものすごく正しい――あるいは、人間として自然な――態度にも見える。

それにしても、ボコボコにされたり家賃払わなかったり、マジでダメすぎる主人公だった。

脚本はいまおかしんじ。
音楽はスチャダラパーのSHINCO。

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(2013/8/5)
原作は川本三郎の著作。

1969年から70年代、学生運動が最も激しかった時代の物語。
主演は妻夫木聡と松山ケンイチ。

学生運動の、社会のリアリティを模索するジャーナリストと「行動主義」の活動家。

松山ケンイチ演じる梅山(偽名)は、完璧に塗り固められたペテン師のよう。自身もおそらくそれを自覚しているから、生半可なペテン師では彼に敵わない。

当時を再現するセットや服装が良い。
ED曲は真心ブラザーズ+奥田民生「My Back Pages」。

松ヶ根乱射事件

(2013/8/5)
「事件」へと至るまでの過程、特に主人公(新井浩文)の葛藤が焦点となって描かれる。

名前はわからないが見たことある、って役者が複数出演していた(主人公の双子の兄とか)。

主人公の父親(三浦友和)のゆるいダメっぷりが、何故か好印象。キム兄(木村祐一)の悪役ぶりも良かった。

追いつめられる兄、ダメな父親、婚約者、そして職場の天井に潜む”ネズミ”――様々な要因が重なり合い、引き金がひかれる。

午前3時の無法地帯

(2014/3/16)
ねむようこの漫画が原作。
監督は山下敦弘、今泉力哉。

映画ではなく、beeTVで配信されたドラマ。仕事に追われまくる若者社会人を本田翼が演じる。

七瀬ももこ(本田翼)の苦悩や葛藤、喜びや仕事に対する姿勢等々、共感しやすい内容を可愛い女の子が演じているというだけで十分に楽しめる。

しかも、オダギリジョーという世界観をつくれる役者も出演している。

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