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【映画】黒沢清監督の映画 の感想

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黒沢清監督の作品では『トウキョウソナタ』が好きです。

以下、過去の記述より。
カッコ内は私が見た日付になります。
※ネタバレを含みますので、お気をつけください。

トウキョウソナタ

(2009/9/30)
すごく面白い群像(家族)劇。
黒沢清監督の映画は初めてだったが、『CURE』や『アカルイミライ』も観たくなった。

エンドクレジットの、足音~扉を閉めるのが良かった。

回路

(2011/2/13)
インターネット回線によって自殺してしまうという、ホラー映画。

前言のネットに関することだけでなく、人間の繋がりや生と死など多岐に渡るテーマが盛りこまれており、特に「幽霊(死者)が増加すると、それらの居場所はなくなってしまう」という提言(?)には興味を覚えた。

内容がやや複雑に感じたため、所々理解できない部分があったのと、数人の役者の演技が少し残念だった。

レースのカーテンを境界線のように用いた撮り方が良かった。
麻生久美子さんが、キレイ!

LOFT ロフト

(2011/3/2)
内容はどうでもいい。
この映画はラストシーン、最後の15秒のために全てがあると言っても過言ではない。

豊川悦司(トヨエツ)は冷淡でどこか陰のある役が似合いすぎる。
最早そのような役以外は無理と思わせてしまうほどに。

主演の中谷美紀が得体の知れない何か(誰か)に怯える際のカメラワークや演出はさすが!
安達祐実もいい味だしていた。

基本的には1000年を生きるミイラの話。

アカルイミライ

(2011/6/4)
この監督で浅野忠信やオダギリジョーが出演していて面白くない訳がない。

黒沢清はホラーよりも『トウキョウソナタ』などの家族(家庭)や世代に焦点をあてた作品の方が良いと思う。

夢の中でだけ未来がみえる、閉塞的で我が儘で嫌なこと・辛いことからはすぐに目を背けて現実を直視しない馬鹿な若者の物語。

有毒のクラゲや主人公のアリタ(浅野忠信)の行動・言動の対比が象徴的。

藤竜也が演じる、現実の中だけを生きてきたオヤジが主人公を受け入れるシーンは愛に溢れている。

何気に若かりし(今もだが)松山ケンイチが出ている。

(2011/6/7)
再見。やっぱり良い。
クラゲとかチェ・ゲバラTシャツの学生集団とか現実とか未来とか。

(2012/8/2)
さけび。

作中、主人公(役所広司)にだけみえる(視える?)赤い服の女。
この女の「赤」の際立たせかたが素晴らしい。

それと、対比。
ほとんどの場面が左と右、手前と奥、あるいは小西真奈美に上から抱きつく主人公のように上と下――このシーンで、眼前の主人公ではなく何もないはず(?)のカメラをただ見つめる小西真奈美が一体何を見ているのかは、わからない。
「赤い女」なのか、それとも別の何か、か。

ドッペルゲンガー

(2012/8/8)
役所広司演じる主人公ハヤサキのドッペルゲンガーが出現、彼は主人公が抑えこんでいる欲望の面で生きているような存在で、後半ではそのドッペルゲンガーが本来(元々か?)の主人公と入れ替わってしまう。

作品の主題・コワさは、ドッペルゲンガーと入れ替わることではなく、理性や本能・欲求など色々な感情をたった一人の人間だけでこんなにも抱えている点だと思う。

ラスト、ユースケ・サンタマリアとの対決が扉が開く一瞬で終わってしまうシーンは、ギャグ。

降霊 KOUREI

(2012/8/19)
霊的なモノが「視える」女とその夫の物語。

平凡に慎ましく生きていた夫婦の日常・生活は、ひょんなことから――たった一度、夢みたことを実行しようとしたばかりに――激変してしまう。

作中、女の背後では常に何かが揺らいでいる。
カーテンや窓外の木々など。
作品全体、特にラストシーンで、これが効果的となっている。

また、最後の役所広司の表情、これこそがこの作品で一番怖ろしいシーンである。

贖罪

(2013/1/4)
WOWOWで放送されたドラマ作品(全5話)。
娘を殺された親と娘の殺害現場に遭遇した4人の女の子たち、の15年後の物語。

小泉今日子、蒼井優、小池栄子、安藤サクラ、池脇千鶴、森山未來、新井浩文、香川照之と出演陣が豪華(あと、加瀬亮)。

主要人物のほとんどは欠陥を抱えている――と言うより、「贖罪」を背負っている。
(だが、何の贖罪も負っていない人間なんて、いるか?)

最終話、「刑罰」を受けようとした主人公アダチアサコ(小泉今日子)は「刑罰」に逃れることができず、一生(娘への)「贖罪」を背負わなければならなくなる。

それにしても、小泉今日子は絵になる。
し、その絵、セットやカメラの視点も素晴らしい。

怪しいシーンを盛りあげる音楽も良い。

カリスマ

(2013/5/30)
「世界を救え」と要求をだす犯人と人質の代議士、主人公の刑事は”どちらも救うことができな”かった。

休暇を命じられた主人公(役所広司)は森にたどり着く。
森には一本、非常に珍しく価値のある「カリスマ」と呼ばれる樹がある。

主人公は森で、生きる力と死ぬ力は同じだと気づき、どちらともが助かるよう行動していく。

ホラー作品だが、黒沢清らしいギャグもけっこう盛りこまれている。
最後の2代目カリスマの爆発とか、完全にギャグだろうアレは。

リアル ~完全なる首長竜の日~

(2014/3/19)
昏睡状態の人間と意識下で会うセンシングという先端医療。

浩市(佐藤健)と淳美(綾瀬はるか)の二人は意識下にある彼らの故郷ヒコネ島で同級生のモリオ、そして首長竜と出会う。

内容はそれほど面白くないが、とにかく首長竜の映像(VFX?)が凄い。
どれだけ金をかけたのだろう。

ふいに浩市の眼に飛びこむセンシング特有の幻覚、黒沢清監督ならではの怖さは健在。

エンディング曲は、Mr.Children「REM」。

散歩する侵略者

(2017/9/17)
品川のT・ジョイPRINCE品川(初めて行った)で観る。

思ってた以上にSF。
侵略者の3人(シンちゃん、アマノ、タチバナ)は、人間のイメージ”概念”を奪う、というのが面白い。

もとは演劇作品らしい。

取り調べ(?)のような、人間のバストアップを真正面から撮ったカットが多い。

「愛」は、とても複雑だ。

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