以下、過去の記述より。
面白い映画は2回以上観ても面白く、より多くのこと、あるいは違ったことが見えてくるのも面白いです。
カッコ内は私が見た日付になります。
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■恋の罪(2011/11/17)
TOHOシネマズ川崎で観る。
「東電OL事件」をもとにした話。に、オリジナルの話。
主人公たち3人の女が自身の内にある欲望、他人(男)と触れる身体とともに”人生を”生きていく。
「全ての言葉には肉体がある」
「言葉に肉体が追いついていないだけ」
他にも田村隆一の詩の引用(「言葉なんか覚えるんじゃなかった」~)等、印象的な台詞が幾つかあった。
売春の話だから、エロい。
3人とも脱いでるし、ヤッてるし。
それにしてもこの監督は、人間が常に抱えているけれど人前で話すことなんて絶対にない、けど確実に在る”人間の底”のようなモノにメスを入れてきやがる。
すげえ。
久しぶりに映画館で映画を観て、良かった。
■恋の罪(2012/12/29)
一年前に映画館で観た作品。
長い。
男性の欲求は、金とそれを受け止める女の存在によって解決される――と言うより、雲散霧消となる。
が、女が抱く欲求、とりわけ性的欲求は何故か”罪”を生んでしまう。
”罪”は金や冒瀆、背徳感や男性の助長等のかたちとなり、現世の人間を苦しめる。
売春婦となったオザワミツコ(冨樫真)とキクチイズミ(神楽坂恵)は、「金を払わせる」――ミツコの言う「(言葉に)肉体をともなわせる」――ことで、”罪”を背負い続ける道を選択する。
欲求や罪が積み重なった結果について、主人公の一人の女刑事(水野美紀)はゴミ収集車を追いかけ続けた末にこう述べている。
「わからん」